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  演技を見せるんじゃなくて、
人を演じることを見せていきたい



今起きているすべての出来事や感情を説明するのではなく感じてもらいたい。
収録を終えたばかりの森川さんはそう語る。
人との出会いを大切にし、つなげていくことができる人だけが残っていく世界だからこその厳しさや、人を思いやる本質について作品を通じて語ってもらった。 


――今回は大人向けラブストーリーというテーマでしたが。

そうですね。これは大人向きですね。でも若い人達にも聞いて欲しいです。
もし今聴いてみて「うーん、分からないなぁ」って思ったら【まだまだ人生経験がたりないね】(笑)って。

できれば5年後にもう一度聴いてみてほしいですね。
全く聴こえかたが違ってくる作品だと思いますんで。


(第一次聽完後記下感想,五年後回頭看會是什麼感覺呢(笑))



――ヒロインが障害者ということで、手話・筆談を交えての演技だったのですが、過去にご経験は?

僕、今回が初めてだったんですよ。
障害に対して全く知識はないんですが、普段僕達が何気なく行なっている動作、行動のひとつひとつすべてに対して、異なる生活のリズムがあると思うんです。
たとえば何かひとつのことをするのに、1日かかってしまったりとか。もちろん会話のスピードもそうですよね。
そういうのはなんとなくわかるので、テンポなんかは気をつけて演じましたね。 



――和泉は難しかったですか?


いや、和泉はそんな難しくなかったですね。
人として、とてもナチュラルで……。
僕自身、彼が今この場にいたら可愛がってあげたくなるような、そんな青年ですね。
みのりのほうが難しかったです。




――みのりはどんな女性でしたか? 

完璧な彼女ですね。

 


――完璧すぎる? 

若い二人のあいだに障害があるという設定で、前半は「和泉、子供っぽいなぁ~」って思うところがあるんですよ。
やっぱり女性のほうが客観的に見られている部分ありますよね。

 


――今回、和泉の職業が声優ということで、ご自身の経験が反映されたのかなと思ったり。

そうですね。この仕事でいうと、35歳でこの位置にいるのは随分遅咲きなので、
自分としては、デビューしたての頃の苦労したことやまわりの環境などを思い出して演じてみました。
僕らの世界は競争の世界なので、みんな平等に仕事が回ってくるわけじゃない。
やはりある程度淘汰されていきますよね。才能のある人に仕事がくるわけです。

もちろん続けていくことも才能のひとつですし、続けられるってことは、人とのめぐり会い、出会いをつなげていける才能があるんだなぁと思いますね。
和泉はこれからでしょうね。生き残れるかどうかは。勝負ですね。 




――和泉は仕事が忙しくなってきてプライベートが疎かになっていきますが、森川さん自身はどうですか?

この世界に限らず、みんなそうですよね(笑)。
僕が35歳の頃も……今と変わらないですね。
でも、相手の理解がないとなかなか難しいです。
「なんでこんなに遅いの」とか、普通のOLさんとかだときっと分からない部分が多いんじゃないかなぁ。 




――いやぁ、森川さんお忙しすぎません?

ここ20年くらい、プライベートで旅行したことなんて1,2回ですね。
そしてここ10年くらい、お休みはお正月のみです。
31日まで仕事して、休みは元旦くらい。2日から自宅で仕事を始めないと間に合わなかったりするものもあるので。 




――その状況は森川さん自身の仕事への姿勢だったりしますか? 

今、こうしてお仕事の依頼がきたりして、その出会いを大切にしたい思いがあるんですよ。
たとえば「すみません今回はちょっと・・・」とお断りすると、そこでの出会いが終わるというか。
じゃ、そのかたとまたの機会があるかって言ったら、なかなかないと思うんですよね。その瞬間、瞬間の出会いを大切にしたいし。

そうやってお付き合いをしていくと、そこからまたお付き合いが広がって……といいサイクルになっていくんですよ。
でもそれがどんどん増えていくと、結局休みがなくなっていくんですけれど(笑)。


でも忙しいとなかなかスケジュールの調整が難しくなってくるので、
監督さんなんかから「お前、なかなかスケジュールがあわなくて使えないよ~。忙しいのか?」なんて聞かれたりするんです。
「すみません、おかげさまでちょっと忙しくて……」なんていうと、「今やれるんだったらやっていたほうがいいよ」と言われますし、そうだよな、なんて思っています。 




――なるほど。その出会いの話と通じると思いますが、みなさんのお仕事もその瞬間1本1本が勝負だと思うんです。 

そうですね。ダメだったら次はないですもんね。
でも、忙しくなってくると臆病になっちゃったりしますよね。
1本1本の仕事が荒くなっちゃうんじゃないか、雑になっちゃうんじゃないか……だったら、
準備万端で臨める本数に絞ってゆっくり1本1本って人もいると思いますし。ここは人それぞれだと思います。 



人となりに惹かれるというのが本来の愛ではないでしょうか 




――男としての和泉の男性像は?

自然でナチュラルな生きかた、立ち姿だなぁと。
これはお母さんが立派だなぁと思いましたね。子供は親ですよ。あの親あっての和泉ですね。 

 



――今回、2人の両親はとても重要なファクターとして描かれています。 

そうですね。ご両親の思いはすべて台詞などで説明しているわけではないけれど、この作品くらいの理解力は必要だと思いますね。
今のエンターテインメント全般に言えると思うんですが、情報を与えすぎていて、考える力が育てられないですよね。

ドラマでもゲームでもなんでもいいんですが、自分で見たり聞いたりしてどうだったか、私はこう思うとか。
僕はドラマCDを聴いているみなさんがインテリジェンスであって欲しいと思っているので。
表現の仕方ひとつとってもそうですよね。
怒っているときも「怒ってるんだー!」って怒り方は誰でもできるし、それだけじゃない。静かに怒りを表現する人だっているし。 




――そうですね。和泉とみのりも捉え方次第というか。 

彼女は彼のことを思っている、好きだからこそ、彼の邪魔になりたくないからって離れていくじゃないですか。
でも和泉は彼女にまた戻っていく。外から観ている僕としたら、それが運命なんじゃないのかなって。

そこで離れたままだったら彼は声優としてもどうなんだって思いますしね。
また彼女と言葉を重ねてコミュニケーションをとる和泉をみていて、一度は半分に離れた球体がまたひとつになるような、ベストなカップルだなと思いましたね。 




――彼女は彼の仕事についてあまり聞いてこないのですが、和泉にとってはそこが安らぎだったりするのでは? 

理解できますね。
その人の付加価値ではなく、その人の人となりに惹かれるというのが本来の愛、というか恋人同士のものだと思うんです。 




――では最後に、このCDのテーマでもある、今、伝えたい人にきちんと伝えるということで、森川さんはどなたに何を伝えたいですか。 

この作品は僕の中で、とってもインテリジェンスなドラマCDだなぁって思っていて、とてもやりがいがある作品でした。
今、養成所もやっているので、完成したら生徒にも聴かせてあげたいなって思っています声優も演技を見せるんじゃなくて、人だよと


何も飾り立てない人間本来の思いというか【何をしたいのか】【何をすべきなのか】
そして、今日一緒にいた人が明日も会えるとは限らない。だからこそ、愛すべき人をちゃんと思いやれるかを考えたり、思えたりする作品になっていると思います。

僕のすごく狭いフィールドの話になっちゃうんですけど、
『Two of Us』という作品に出会ったことで、人間を演じるってことを、声優になりたいって思う子たちに教えてあげたいなってことが今伝えたいことですかね。 



 

 

 


 

看完這篇訪問,對社長的崇拜更上一層樓。
森川さん大而化之的個性,卻也時不時流露出細膩的一面
森川さんのお声は素敵です、先輩としても最高と思います!!! 

 

 

 

 

【Two of Us オフィシャルサイト】
【公式ショッピングサイト】

 

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